生涯オタク

世界一大好きで、世界一大嫌いな推したちへ

約1年ぶりに、推しの演技を観てきた話

 

最後に推しの演技を見た日は、忘れもしない2020年3月1日。

世間はコロナウイルスで騒がしい毎日で、当時上演していた舞台は延期や中止、払い戻しの発表が続いていて、そんな中私は、一度払い戻しした新幹線のチケットと、一度荷解きしたスーツケースの荷物をまた詰め直し、神戸に行った。

あの日、カーテンコールで舞台上に立つ推しを見て、まさか次に板の上に立つ推しを見る日が1年後になるなんて、思っていなかった。

この1年間、新しく好きになったアイドルと、7年ぶりに好きになったアイドルのおかげで、推しに会えない寂しさを感じることはほとんどなかったけれど、だからといって俳優の推しに会いたくない訳ではないし、ましてや上演中の舞台の役が大好きな役ときたら行きたくなってしまうのがオタク。気付けばチケットを取っていたし、3月のシフトが出た30分後には、3月分のチケットを増やしていた。

 

約1年ぶりに、推しの演技を観てきた話

ただの日記。コロナでいつになるかわからなくなっていた推しの舞台、ようやく観ることができたよ

 

現場に通わなくなって丸一年も経つと、果たしていつもバッグに何を詰めていたのか、どの時間帯の電車に乗っていたのか、劇場に向かうまでの電車の中で何をしていたのかなにひとつ思い出せなくて、「当たり前」ってすごかったんだな、と思った

夜公演だし、と余裕をぶっこき午前中にもろもろの用事を済ませ、呑気に自宅で昼飯を食べ、呑気にシャワーを浴びたりしていたら開演時間に間に合わない電車しかない事に気付き、私は一年前と同じように開演30分後に劇場に着くなどした。一年ぶりの舞台なんだから頼むよ、一年ぶりの推しの演技を見逃すなよ、と思った

 

私が推しを好きになるきっかけになった作品。まあ作品についていろいろと思うことは数えきれない程あるし、いったいいつまでこの鬱脚本が続くんだと新作公演を見る度に思うし、新作公演のたびに大学の卒論レベルで『考察』をあげるオタクたちには色々な意味で驚かされたりするけれど、結果的に思うのは『推し、かっこいいじゃん』という事だった。

いやほんとに、推しのばみ、世界で一番かっこよかった。盲目なのは百も承知だけど、本当にかっこよかった。語彙力が低下した

 

一年ぶりの推しの演技、観たら泣いてしまうのでは????感情が爆発してしまうのでは????と思っていたけどそんな事なかった

一年前まで当たり前だったことの延長線上にすぎなかった

 

悲伝で、推しだけど推しじゃないばみの真剣必殺を見たあの時から、推しの演じるばみの真剣必殺は観られないんだろうなと思った。多分推しが刀ステに戻ってくることもないんだろうなと思った。でも推しは戻ってきた。そしてずっと観たかった真剣必殺をしていたし、2年前に日替わりキャストで出た時とは比べ物にならないくらいの台詞量だったし、やっぱり内番着より戦闘服のほうが何億倍もかっこよかった。

 

推しの舞台を見ることのできなかった、観に行っていなかった一年間、アイドルでもいいじゃん、って思うこともあった。推しにはもらえないものをアイドルはくれるし、キラキラ輝いているし、かっこいいし。

でもやっぱり推しが好きだと思った。歌って踊るアイドルじゃない、俳優の推しが好き。世間的に見たらジャニーズの方がかっこいいと言われるかもしれないけど、私に言わせたら推しだって負けないくらいかっこいい。カーテンコールの推しは、アイドルに負けないくらいキラキラ輝いている。

 

コロナがいつ終息するかはわからないし、延期になった去年のバースデーイベントがいつ開催されるかもわからない。次推しとチェキを撮ったり、笑って話せる日がいつになるかだってわからない。だけど私はこれからも推しのオタクを続けたいなって、改めて思った。これまでと変わらず、推しのオタクで有り続けたい。

 

2021年2月、私はまた推しのオタクを始めることにした。次は3月。そして4月、5月。私にとっての「当たり前」の生活がもうすぐそこまできている事を信じて。どうか残りの公演も無事終えられますように。

2021/03/18追記

増やした分のチケットを、全部払い戻すことにした。また都内の感染者が増え始めたので。そして残りの公演を無事終えて欲しいという願いは、ステアラ装置不具合により呆気なく散った。どうか千秋楽までステアラの装置と演者たちの体力が保ちますよう